◎触圧点の密度が高い部位では2点弁別閾は低い。
◎2点弁別閾の低い部位…舌、口唇、指先など
◎重さの場合、3%の差があれば弁別できる。
◎種類…触圧覚、温覚、冷覚、痛覚
[感覚点の数](1cm2当り)
◎痛点…100〜200
触圧点…25
◎冷点…10〜25
◎温点…0〜3
(1)触圧覚
@受容器
◎メルケル盤、ルフィニ小体…順応が遅く、強度検出器として働く。
◎マイスナー小体、毛包受容器…順応が速く、速度検出器として働く。
◎パチニ小体…最も順応が速く、振動覚の受容器として働く。
A求心性神経…Aβ線維
(2)温度感覚
@受容器…温受容器も冷受容器も自由神経終末である。
A求心性神経…Aδ線維、C線維
B無感温度…温覚も冷覚も起こらない温度で、33℃前後である。
C矛盾冷覚…45℃を越えると、冷覚と痛覚を感じる。
(3)痛覚
@受容器…自由神経終末
ア.高閾値機械受容器…Aδ線維の末端にある。
イ.ポリモーダル受容器…C線維の末端にある。
A痛覚の種類
ア.一次痛(刺すような痛み、鋭い痛み、速い痛み)
◎刺激部位が明瞭で、受容器は高閾値機械受容器である。
イ.二次痛(うずくような痛み、灼熱痛、鈍い痛み、遅い痛み)
◎刺激部位が不明瞭で、受容器はポリモーダル受容器である。
B発痛物質
◎プロスタグランジン、セロトニン、ヒスタミン、水素イオン、カリウムイオン
C脊髄内伝導路
◎反対側の側索(外側脊髄視床路)を上行する。
D内因性鎮痛物質(オピオイドペプチド・モルヒネ様物質)
◎エンドルフィンやエンケファリンなどがある。
(4)くすぐったい感じとかゆい感じ
@くすぐったい感じは触覚の一種である。
Aかゆい感じは痛覚の軽いものであり、ヒスタミンが原因と考えられている。
◎受容器…筋紡錘、腱紡錘、ルフィニ小体、パチニ小体
◎深部痛覚…局在性が不明瞭な持続的な鈍痛で、内臓痛に似ている(筋肉痛・頭痛など)。
◎空腹感、のどの渇き、便意、尿意、性感などがある。
◎深部痛覚と似ており、局在性の不明瞭な持続性のうずくような痛みで、吐き気を伴うことが多い。
(1)原因
@腸間膜の伸展や痙縮
A充血や虚血などによる発痛物質の出現
※腹部内臓は切ったり熱を加えたりしても痛覚は起こらない。
(2)受容器と求心性神経
◎受容器は自由神経終末、求心性神経は内臓求心性神経である。
(1)基本味覚と感覚部位
◎甘味…舌尖部
◎酸味…舌の外側部
◎苦味…舌根部
◎塩味…舌尖と舌縁部
(2)味覚受容器
◎受容器は味蕾中の味細胞である。
(3)支配神経
◎舌の前2/3は顔面神経、舌の後ろ1/3は舌咽神経により伝えられる。
◎順応が起こりやすい。
◎受容器は嗅上皮の嗅細胞である。
(1)聴覚の一般的性質
@音の高さは周波数で決まる。
A音の強さは振幅で決まる。
(2)聴覚器の構造と機能
@音波が受容器に至る経路
◎外耳→鼓膜→中耳(耳小骨)→内耳のコルチ器官の有毛細胞
A各部の機能
◎耳小骨にはツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の3つがある。
◎振動は耳小骨で約20倍に増幅される。
(3)伝導路
◎有毛細胞→蝸牛神経→延髄→視床(内側膝状体)→側頭葉の聴覚野
(1)受容器
◎前庭器官(球形嚢、卵形嚢、三半規管)
@球形嚢と卵形嚢には平衡砂(耳石)があり、直線運動を感じる。
A半規管の膨大部稜では回転運動を感じる。
(1)視覚の一般的性質
@遠近調節
◎近くを見る時は毛様体筋が収縮し、水晶体の厚みが増加する。
◎遠くを見る時は毛様体筋が弛緩し、水晶体の厚みが減少する。
◎毛様体筋は動眼神経中の副交感神経によって支配される。
◎近視…網膜より前に結像し、凹レンズにより矯正する。
◎遠視…網膜より後ろに結像し、凸レンズにより矯正する。
◎正乱視…角膜の弯曲異常で、円柱レンズにより矯正する。
◎不正乱視…角膜の表面に凹凸があり、コンタクトレンズにより矯正する。
A明るさ調節
ア.明るい時は瞳孔が縮小する(瞳孔括約筋の収縮)。
イ.薄暗い時は瞳孔が散大する(瞳孔散大筋の収縮)。
ウ.暗順応
◎杆状体細胞で起こり、20〜30分で一定となる。
B色の感覚
◎光の3原色…赤、緑、青
◎網膜の中心窩には錐状体細胞が密集し、色を感じる。
◎周辺部には杆状体細胞があり、明暗を感じる。
C視野
◎鼻側…60°
◎耳側…104°
◎上方…60°
◎下方…70°
◎盲斑(盲点)…中心点から外方15°の部で、視神経乳頭部に対応する。
(2)網膜の構造と機能
◎網膜は外側から視細胞層、内顆粒層、神経節細胞層の3層からなる。
@視細胞層
ア.錐状体細胞…明るい所で働き、色を感じる。
イ.杆状体細胞…ロドプシンを含み、明暗を感じる。
A内顆粒層
◎双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞の3つがある。
B神経節細胞
◎視神経線維は視神経乳頭部から視神経となって出る。
(3)伝導路
◎視神経は視交叉(半交叉)を経て、視床(外側膝状体)から後頭葉の視覚野に達する。